携帯ショップの店員はクレーム対応が多いのか、KDDIの販売代理店である株式会社クロップスの長橋さんに聞いてみました。
クレームが多い業界だと認識されている方もいらっしゃると思いますが、システムを整えているので現に減ってきています。
クレームには企業起因、顧客起因、そして顧客対応起因があり、小売業を営む私たちはこれらすべてのケースに対応する必要があります。また、クレームにはならなくても、お客様からご指摘を頂くことも少なくありません。その中でも、顧客対応起因のクレームに関しては、私たちの対応次第で改善し、減少させることができます。
携帯ショップにおけるクレームの大半は、「聞いていた料金と違う」や「思っていたより高い」など、料金に関するものが圧倒的に多いです。現在、料金の推移を可視化できるシステムが整備されており、私たちクロップスではそのシステムを正しく運用することで、クレームの減少に繋げています。また、人為的なミスを防ぐために、手続きを一人で完結させることなく、必ず2名以上で確認を行う体制を店舗全体で整えています。
さらに、お客様が不快に思う可能性のある点を事前に払拭し、注意喚起を行うことで、クレームの発生自体を未然に防ぐ努力をしています。お客様の意見を集めて全社で共有し、より良いサービス提供に努めています。
それでも発生してしまうクレームに対しては、正しい手順に従って対応します。入社後の研修ではクレーム対応に関する内容もしっかりと学ぶ機会が設けられており、実際の対応は店舗責任者や専門部署と連携して進めるため、個人に負担がかかることはありませんので、安心してください。
携帯ショップの仕事において、お客様からのクレーム対応は避けて通れない業務の一つです。スタッフにとっては大きなプレッシャーがかかる場面であり、店舗の責任者である店長の対応力が問われます。
今回は、お客様とスタッフの双方を守るため、ベテラン店長たちがどのようにクレームに向き合っているのか、そのリアルなサポート体制と印象的なエピソードをアンケート結果から探ります。
多くの店長が共通して挙げたのは、「まずは対応したスタッフ自身に対応させる」という方針でした。これは突き放しているわけではなく、明確な意図があります。
ある店長は「すぐにサポートをしてもいいが成長につながらないため」とその理由を語ります。別の店長も「そうすることで、現場での判断力や対応力を養ってもらうことにもつながる」と考えており、スタッフの長期的な成長を促すための重要なプロセスと捉えています。
もちろん、ただ放置するわけではありません。「対応スタッフの近くにおり、何かあったら、すぐ駆け付けられるようにしています」「カウンターの横に店長が座りスタッフとお客様の話を聞く」など、万が一の際には即座に介入できる「安全網」を張りながら、スタッフの挑戦を見守っています。
スタッフの成長を促しつつも、店長は「最後の砦」としての役割を常に意識しています。介入すべきタイミングについて、店長たちの声からは絶妙な見極めが見て取れました。
例えば、「お客様が大声を出す前にカットインして、スタッフの対応を常に見ておくこと」や「『責任者出せ!』と言われる直前くらい(ピーク前)に対応を変わる」といった声があり、スタッフが精神的に追い詰められる前、かつお客様の不満が最高潮に達する前に、火消し役として動くことを心がけています。
また、「内容が複雑だったり、感情的なやり取りになりそうな場合は、早い段階で私が前面に出て、責任者として対応を引き継ぎます」というように、状況を冷静に判断し、責任の所在を明確にすることも店長の重要な役割です。
アンケートでは、店長たちの記憶に残る様々なクレーム対応の事例が寄せられました。
「新しく購入された端末で『電話帳が開けない』という初期不良のご相談がありました。お客様は端末を単体購入されていたため、メーカー対応をご案内しましたが、『このお店で買ったのだから、ここでなんとかしてほしい』と強く訴えられ、スタッフでは対応しきれなくなったため、私が責任者として対応にあたりました。
まずはご迷惑をおかけしたことをしっかりお詫びし、『今できる最善の対応を探します』とお伝えしたことで、お客様も少し落ち着きを取り戻されました。その上で、DHに確認して、通常の手順では対応が難しいケースであることを踏まえ、イレギュラー対応として一度登録を取り消し、再登録という形でご対応する形になりました。
最終的にはお客様にも納得いただき、『しっかり対応してくれてありがとう』と言っていただけました。」
「イベントで特番が見積もりを作り登録。しかし自宅セット割がネットが引けずクレーム。20年使うからその間効かない割引分のお金を要求される。さらに登録したスタッフに慰謝料を要求してくる。給料の半分をよこせと言われる。」
「お客様のスマホ操作してデータ消えてしまいました、20万円弁償金くださいとの要求」
このような、店舗の裁量を超える理不尽な要求や金銭請求に発展するケースでは、店長たちは独断で対応せず、本社のCS(お客様相談室)部門に相談・連携して解決にあたっています。店舗スタッフを守り、会社として一貫した対応を行うための重要なプロセスです。
「お客様センター経由の誤案内だったが誠心誠意対応した結果、Googleの口コミにて対応を褒めていただけた。」
時には、自店舗に非がないクレームに巻き込まれることもあります。しかし、そうした場合でもお客様の心情に寄り添い、真摯に向き合うことで、かえってお店への信頼を高める機会になり得ることを示す、勇気づけられるエピソードです。
クロップスの店長たちは、クレーム対応を単なる「問題処理」とは考えていません。それはスタッフの成長機会であり、同時に、お客様との関係を再構築する重要な機会でもあります。
「任せる」という育成視点と、「守る」という責任者としての覚悟。この2つを両立させ、冷静かつ誠実に対応することで、店長は店舗全体の対応力を高め、お客様からの信頼を守り続けています。
KDDI株式会社の専売代理店の株式会社クロップス。「つなげる力で、ワクワクする未来を。」を企業メッセージに、お客様、スタッフ、お取引先、地域社会を”つなげる”ことで、それぞれのワクワクを追求している企業です。
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当メディアでは株式会社クロップス監修のもと、中部地方で携帯ショップの店員として働きたい方に向けて、具体的なお仕事内容や実際に働いている方の声を紹介しています。携帯ショップの店員に少しでも興味を持った方はぜひ参考にしてください。